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ホームコラム施工事例|デイサービス・住宅型有料老人ホーム(木造2×4工法)
事例紹介11分で読めます2026-04-29

施工事例|デイサービス・住宅型有料老人ホーム(木造2×4工法)

施工事例|デイサービス・住宅型有料老人ホーム(木造2×4工法)

※ 画像はイメージです

物件概要

項目内容
用途デイサービス+住宅型有料老人ホーム(複合用途)
構造・工法木造2×4工法(枠組壁工法)・準耐火建築物(60分)
延床面積約660㎡(約200坪)/2階建
居室数住宅型有料老人ホーム 20室+デイサービス(定員25名)
配置デイサービスと有料老人ホームを隣接配置
設計監理サンライズ建築事務所
概算建設費約1億5,000万円(坪単価 約75万円・内装/設備/外構別)
工期約7ヶ月(同規模RC造比で約2ヶ月短縮)
採用ポイント生活の連続性/バリアフリー設計/木のぬくもり

※ 上記は当社施工事例をもとにした代表値です。介護施設は「介護保険法」「老人福祉法」上の人員・設備基準、消防法のスプリンクラー設置義務などで諸室構成が変わるため、実費用は基本設計後の本見積で確定します。

このプロジェクトのねらい

高齢者福祉施設では、「日中の通所サービス(デイサービス)」と「居住の場(住宅型有料老人ホーム)」をどう連携させるかが運営効率を大きく左右します。本プロジェクトでは、両機能を隣接配置することで生活の連続性を確保し、利用者・運営者の双方にとって価値の高い空間を目指しました。

構造には木造2×4工法を採用。RCや鉄骨に比べてイニシャルコストを抑えつつ、福祉施設に求められる断熱性・遮音性・耐震性をバランスよく確保しています。

設計上のポイント

1. 生活の連続性を生む配置計画

デイサービスと住宅型有料老人ホームを敷地内で隣接させ、移動負担の少ない動線で結びました。「住む」「過ごす」「ケアを受ける」がシームレスにつながることで、利用者の心理的負担も軽減されます。

2. 徹底したバリアフリー設計

  • 車椅子対応の廊下幅 — すれ違いや方向転換を考慮した有効幅員を確保
  • 段差のない動線 — 居室・共用部・サービス機能間の段差を解消
  • 手すりの高さ・形状 — 利用者の身長や握力に合わせた配慮
  • 建具・サインの視認性 — 認知症ケアにも配慮した色彩・サイン計画

3. 木造ならではの空間の質感

鉄骨やRC(鉄筋コンクリート)にはない、柔らかく落ち着きのある空間環境を実現。仕上げに木の素材感を活かすことで、施設特有の冷たさをやわらげ、利用者・スタッフ双方のストレスを軽減します。

4. 法規・性能のクリア

福祉施設は用途上の規制が多く、防火・避難・採光・換気など多面的な検討が必要です。本プロジェクトでは2×4工法の特性を活かしつつ、これらの法的要求を満たしながら木造で計画を成立させています。

木造2×4だからこそできたこと

性能項目効果
耐震性面構造により地震力をバランスよく分散
断熱性充填断熱で年間を通じて快適、空調コスト削減
遮音性居室・共用部の音環境を確保
コストRC造比でイニシャル・ランニング両面で有利
質感木の温かみで利用者・家族にも安心感

福祉施設を木造で設計するときの設計要件チェックリスト

「木造で福祉施設を設計する」と決めたとき、住宅設計の延長では対応できない法規・性能要件があります。本事例で実際に検討した主な項目を整理します。

検討項目福祉施設で求められること木造2×4での対応
耐火・準耐火入所系は2階300㎡超で準耐火、3,000㎡超で耐火メンブレン型(石膏ボード被覆)で60分準耐火を確保
スプリンクラー延床275㎡以上の入所施設で設置義務設置を前提に天井・配管ルートを計画
廊下有効幅員中廊下1.8m以上(車椅子すれ違い)面構造のため間仕切り変更の自由度が高い
居室面積有料老人ホームは原則1人あたり13㎡以上規格化したパネル割で歩留まりよく確保
採光・換気居室の採光・換気規定大開口サッシで自然採光を確保
バリアフリー段差解消・手すり・スロープ床レベルを通して計画、後付け改修も容易

耐火・準耐火の判定基準は用途と規模で細かく分かれます。設計初期に必ず確認すべき早見表は非住宅木造の耐火基準を完全ガイドに、2×4でのメンブレン型耐火構造のしくみは2×4工法の耐火・準耐火構造のしくみにまとめています。

概算費用の内訳(約200坪・木造2×4の場合)

施主・社長への提案資料として使えるよう、本事例規模での概算内訳を示します。

工種概算(万円)構成比
本体工事(躯体・木工事)6,30042%
内装・建具2,70018%
設備(電気・給排水・空調・スプリンクラー)3,30022%
外構・付帯(駐車場・スロープ等)1,2008%
設計監理・諸経費1,50010%
合計15,000100%

同規模をRC造で建てた場合、本体工事だけで坪単価が30〜40%高くなるのが一般的です。木造とRC造・S造の用途別坪単価の差は木造・RC造・S造の坪単価比較で詳しく比較しています。福祉施設はスプリンクラー等の設備比率が高く、構造体コストを圧縮できる木造のメリットがそのまま採算改善に効きます。

運営事業者にとってのメリット

  1. イニシャルコストの圧縮 — 建設費を抑えられる分、設備や人材投資に予算を回せます。
  2. ランニングの削減 — 高い断熱性能による空調コストの低減は、長期運営の収益に直結します。
  3. 稼働率の向上 — 木の質感や明るい空間は内覧時の印象を高め、入居・利用契約に寄与します。
  4. スタッフ環境の改善 — 利用者だけでなくスタッフの離職率にも、空間の質は影響します。
  5. 補助金の活用 — 社会福祉施設等施設整備費補助金など、福祉施設向けの補助制度が活用できます。詳細は非住宅木造に使える補助金・助成金まとめを参照してください。

この事例で押さえておきたい関連記事

まとめ

福祉施設は「コスト」と「ケアの質」を両立しなければならない難しいビルディングタイプです。本事例は、その両立を木造2×4工法で実現した好例となりました。

介護・福祉施設の新築・建替えをご検討中の事業者様、地域に根差した福祉事業に新規参入をお考えの法人様は、お気軽にご相談ください。

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