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ホームコラム木造メディカルモール(医療モール)の建設費と坪単価 — テナント型開発
事例紹介12分で読めます2026-07-01

木造メディカルモール(医療モール)の建設費と坪単価 — テナント型開発

木造メディカルモール(医療モール)の建設費と坪単価 — テナント型開発

※ 画像はイメージです

はじめに — 複数診療科を集める「医療モール」を木造で

複数のクリニックを1つの建物に集める**メディカルモール(医療モール)**は、患者の利便性と各院の集患効果から各地で増えています。調剤薬局を併設し、ワンストップの医療拠点を形成するのが典型です。

建設費が事業採算を左右するこの開発でも、木造メディカルモールが現実的な選択肢になっています。木造はRC造・S造より建設費・工期を圧縮でき、地主のテナント型開発(建てて医療機関に賃貸)とも好相性です。本記事では、木造メディカルモールの建設費・坪単価と設計ポイントを解説します。単独クリニックは 木造クリニックの建設費と坪単価木造歯科医院の建設費と坪単価 を参照してください。

木造メディカルモールの建設費・坪単価の目安

構造別 坪単価の比較

構造坪単価の目安工期特徴
木造2×490〜115万円/坪6〜10ヶ月コスト・工期で最有利。平屋〜2階に好適
S造(鉄骨)105〜135万円/坪8〜12ヶ月大開口に強いがコスト高
RC造125〜165万円/坪12〜18ヶ月重厚だが費用・工期が突出

※ 各テナントの内装・医療設備・特殊配管は別途(多くはテナント側工事)。

テナント区画の考え方

メディカルモールは「貸す箱」なので、1テナント(1診療科)あたりの区画面積が設計の単位になります。

  • 1診療科あたり15〜30坪が目安(内科・小児科は小さめ、整形・眼科・検査併設は大きめ)
  • 調剤薬局は10〜20坪を別区画で確保
  • これに**共用部(待合・受付・トイレ・EV・廊下)が延床の20〜30%**乗るため、「区画面積の合計÷0.7〜0.8」が必要延床の目安になります

診療科数別の概算建設費(木造2×4・本体工事)

規模テナントの目安延床面積の目安概算建設費
小規模2〜3科+薬局約100坪約9,000万〜1.2億円
標準4〜5科+薬局約160坪約1.4億〜1.8億円
大規模6科以上+薬局・検査約250坪約2.3億〜2.9億円

土地・外構・駐車場は別途です。各テナントの内装・医療設備は多くがテナント側工事になります。自社の規模での概算は 非住宅木造 建設費シミュレーター解説 で試算できます。

集患を最大化する診療科ミックスの考え方

メディカルモールの価値は「箱を建てる」ことよりどの診療科を組み合わせるかで決まります。患者が複数科を行き来する相乗効果(クロス受診)を設計します。

  • 核(アンカー)になる科を置く:内科は来院頻度が高く、モール全体の集患の土台になります。これにファミリー層を呼ぶ小児科・耳鼻科、シニア層を呼ぶ整形外科・眼科を組み合わせると、客層が広がります。
  • 競合しない科を集める:同じ科を2つ入れるとテナント同士が食い合います。重ならない科でモールを構成するのが原則です。
  • 調剤薬局は必ず1区画:処方箋が集まる薬局は安定収益源で、モールの利便性の核になります。
  • 将来の入れ替えを想定:区画は標準化し、診療科が変わっても転用しやすい計画にしておくと、長期の空室リスクを下げられます。

「賃料が取れる科」だけでなく「モール全体の患者の流れを作る科の配置」を地主・運営者が設計することが、テナント型開発の成否を分けます。

木造メディカルモールの3つのメリット

1. 建設費圧縮でテナント賃料に余裕(利回りの考え方)

メディカルモールの事業性は**「年間賃料収入 ÷ 総事業費」=表面利回りで評価されます。医療テナントの坪賃料は立地で幅がありますが、おおむね月坪1.0〜2.5万円**が一つの目安です(都心部・好立地はさらに上)。

例えば延床160坪・賃貸可能面積120坪・月坪1.5万円なら、年間賃料は約2,160万円。総事業費を木造でRC造比25〜35%圧縮できれば、分母が小さくなる分表面利回りが1〜2ポイント改善し、医療機関に提示する賃料にも競争力が出ます。テナント型開発の考え方は 土地活用は木造非住宅が有利? を参照。※賃料・利回りは立地で大きく変動するため、必ず個別の事業収支で確認してください。

2. 減価償却の節税メリット

木造は法定耐用年数がRC造の半分以下で、地主・運営法人の節税に効きます(減価償却と節税)。税の全体像は 木造非住宅にかかる税金まとめ も参照。

3. 木質空間が患者の安心感を高める

木のぬくもりは医療施設特有の緊張をやわらげ、モール全体の集患に寄与します。

設計のポイント

  • テナント区画の柔軟性:将来の診療科入れ替えに対応できる区画計画
  • 共用部・動線:待合・受付・薬局・トイレ・EVの配置で患者回遊を設計
  • 給排水・配管余裕:各テナントの医療設備に対応する配管スペース
  • 駐車場:複数科利用を見込んだ台数確保

防火・避難は規模により厳しくなるため、非住宅木造の耐火基準を完全ガイド消防設備・避難規定 を確認してください。

木造メディカルモールのよくある質問(FAQ)

Q. テナント(各クリニック)の内装・医療設備の費用は誰が負担しますか? A. 多くのテナント型開発では、建物本体(躯体・共用部・基本設備)を地主・開発側が、各区画の内装・医療設備・特殊配管をテナント側が負担します。区画の引き渡し条件(スケルトン渡しか一部設備付きか)で賃料と初期負担の配分が変わるため、募集条件として明確にします。

Q. 開業医はモールに「入居」するだけで、建物所有はしないのですか? A. テナント型では開業医は賃借人で、建物は地主・開発事業者が所有します。開業医は初期投資を抑えて開業でき、地主は安定賃料を得る——という役割分担です。一方、医療法人が自らモールを所有・運営するパターンもあります。

Q. 木造で複数科の配管・電源・大きな待合を作れますか? A. 作れます。各テナントの給排水・電源は木造の壁・床に納められ、共用の待合は集成材梁やトラスで開放的な空間を確保できます。区画ごとに配管余裕を持たせておけば、診療科の入れ替えにも対応しやすくなります。

Q. 診療科が抜けて空室になるリスクが心配です。 A. テナント型開発の主リスクは空室です。だからこそ、競合しない科のミックス、標準化した転用しやすい区画、来院頻度の高い核の科の配置で、空室・入れ替えに強い設計にします。建設費を木造で抑えておくと、空室期があっても収支が耐えやすくなります。

Q. 駐車場はどのくらい必要ですか? A. メディカルモールは複数科を一度に利用する患者・車での来院が多く、診療科数と立地に応じた十分な台数が集患を左右します。ピーク時(午前診療帯)の混雑を見込んだ台数と、出入口の動線を敷地計画で確保します。

まとめ

項目木造メディカルモールの優位性
建設費RC造比で25〜35%圧縮
工期RC造比で約半分
開発テナント型開発と好相性・利回り改善
減価償却RC造の半分以下

木造メディカルモールは、開発コスト・利回り・集患のすべてで合理的です。医療モールの開発をご検討中の地主・医療法人・開発事業者様は、概算費用の試算からお気軽にご相談ください。

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