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市場動向11分で読めます2026-04-14

非住宅木造に使える補助金・助成金まとめ【2026年度・実在制度を一次情報で確認】

非住宅木造に使える補助金・助成金まとめ【2026年度・実在制度を一次情報で確認】

※ 画像はイメージです

はじめに — 補助金は「正式名称と一次情報」で確認する

非住宅建築における木材利用は、日本政府が政策目標を掲げて推進している分野です。2021年に改正された「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」により、公共建築物だけでなく民間建築物への木材利用も促進対象に拡大されました。

この国策を背景に、非住宅木造に活用できる補助制度が複数用意されています。ただし、補助制度は名称・補助率・上限・公募時期が年度ごとに変わるため、ネット上の古い記事や正式名称が曖昧な情報をそのまま使うのは危険です。本記事は、林野庁・国土交通省の一次情報で確認できた実在制度のみを、出典つきで整理します(最終確認: 2026年)。

重要: 補助率・上限額は確認時点の概算決定ベースであり、公募年度・要綱で変動します。申請前に必ず後掲の一次窓口で最新の公募要領を確認してください。

国の主な補助制度(2026年度/令和8年度予算・令和7年度補正で確認)

制度名(正式)所管主な対象補助率/上限(確認値)
サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)国土交通省構造・防火・生産システムの面で先導的な木造建築、CLT等新材を用いた実験棟調査設計費1/2以内+木造化による掛増し工事費1/2以内、合計上限5億円
優良木造建築物等整備推進事業国土交通省カーボンニュートラルに資する中高層・非住宅の優良な木造プロジェクト調査設計費1/2以内+木造化による掛増し工事費1/3以内、合計上限3億円
CLT建築実証事業林野庁非住宅木造(公共・民間)でのCLT活用実証(一戸建て住宅は対象外)事業費の概ね3/10〜1/2
中高層等JAS構造材実証支援事業林野庁4・5階以上など中高層木造の構造材調達等木材調達費の一部
一般流通材等を活用した建築物等実証事業林野庁非住宅建築物での一般流通材の活用実証事業費の概ね3/10〜1/2
都市の木造化促進総合対策事業林野庁都市部の非住宅木造化の総合的支援(CLT・LVL等の利用環境整備を含む)事業により異なる(要綱確認)

読み解きのポイント: 国交省の2制度(先導型・優良木造)は「木造化による掛増し費用」と「調査設計費」を補助対象とする設計で、上限は大きいものの総建設費に丸ごと補助率がかかるわけではありません。一方、林野庁の実証系は事業費の3/10〜1/2と幅があります。「建設費の○割が返ってくる」という単純化は誤りなので、補助対象経費の定義を要綱で必ず確認してください。

自治体の独自補助について

国の制度に加え、多くの都道府県・市町村が独自の木材利用補助を設けています(地域材の使用を条件とするケースが多い)。福岡・静岡・広島・兵庫など複数県が非住宅の木造化・木質化支援を実施しており、補助率は概ね1/3〜1/2、上限100〜500万円程度が一例です。

ただし自治体補助は年度ごとの改廃が激しく、金額や条件の断定はできません。お住まいの都道府県・市町村の公式サイトで最新の要綱を確認し、地域材を扱う地元の林業事業者・プレカット工場との連携を早めに進めてください。

補助金の併用について

国の補助金同士の併用は原則として認められないことが多い一方、国の補助金と自治体の補助金を併用できるケースはあります。ただし併用可否・補助対象の重複制限は制度ごとに異なるため、併用前提で計画を立てる場合は所管に事前確認してください。

補助金申請のポイント

事前準備が最も重要

補助金申請で最も重要なのは、公募開始前の事前準備です。以下のスケジュールを目安に進めましょう。

時期やるべきこと
公募の3〜4ヶ月前対象制度の情報収集、過去の採択事例の分析
公募の2〜3ヶ月前事業計画書の骨子作成、見積りの取得
公募の1〜2ヶ月前必要書類の準備(図面、見積書、木材調達計画など)
公募開始後申請書の最終確認・提出(公募期間は通常1〜2ヶ月)

採択されるための3つのコツ

1. 政策目的との合致を明確にする — 審査では「この事業が政策目的にどう貢献するか」が重視されます。「地域材を活用してCO2を○トン削減する」「木造化により地域の林業活性化に貢献する」など、具体的な数値と地域への波及効果を記載しましょう。

2. 実現可能性を示す — 施工実績や技術力を具体的にアピールします。自社に非住宅実績がない場合は、連携する設計事務所やプレカット工場の実績を記載するのも有効です。

3. 木材使用量を最大化する — 多くの制度が木材使用量や木造化の度合いを評価します。構造材だけでなく内装・外装にも木材を使うと評価が高まる傾向があります。

申請でつまずかないための注意点

  • 交付決定前の着工は補助対象外: 必ず交付決定を受けてから着工すること
  • 完了報告と検査: 工事完了後に実績報告書の提出と検査が必要
  • 財産処分の制限: 補助を受けた建物には一定期間の用途制限がある場合がある
  • 年度内完了の原則: 多くの補助は年度内の工事完了が条件

スケジュール管理を誤ると補助が受けられなくなります。余裕を持った工程計画を立てましょう。なお、補助はあくまで「木造化による掛増し費用や調査設計費」を対象とする設計が中心であり、減価償却による節税(非住宅木造の減価償却と節税)と合わせて「総コストをどう下げるか」で考えると現実的です。

一次情報の確認先(必ずここで最新を確認)

まとめ

  • 非住宅木造には、国交省(先導型・優良木造)と林野庁(CLT・JAS構造材・一般流通材・都市木造化)の補助制度が実在する
  • ただし補助対象は「木造化の掛増し費用・調査設計費」が中心で、「建設費の○割が返る」という単純化は誤り
  • 制度名・補助率・上限・公募時期は年度で変わる。本記事の数値は確認時点の概算決定ベース
  • 申請は「早めの情報収集と事前準備」が採択率を高める鍵。必ず一次窓口で最新の公募要領を確認すること
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